”院長”として最も重要な仕事とは?

 

From:黒川 純
@診察室より、、、

 

昨日の14時ごろの話し。

「コンコン…」

「こんにちは〜!」

 

院の入り口のドアをノックする音と同時に
外から男性の声がした。

すぐにスタッフがブラインドをあげ、
入り口のドアを開けた。

 

診察室にいた私はブラインドをあげる音と
同時くらいに立ち上がり、入り口に向かった。

 

すると、

ドアの前にはスーツ姿の
男性が二人立っていた。

 

営業だ。

 

といっても、事前に連絡はあった。

先週の金曜日くらいだったと思う。

 

エアコンの入れ替え?みたいなのを
勧めてくる業者から電話があった。

最近この手の電話は多い。

 

普段は「いりません!」って
すぐに電話を切るのだが、

その日はちょっと話を
聞いてみることにした。

 

というのも、うちのエアコンは
今年で12年くらいになるので、
壊れないか少し不安になっていたからだ。

電話の内容は、エアコンを
入れ替えしませんかというもの。

しかもリース。

 

もちろん、いきなり契約してくださいとか
という話しではなく、

とりあえず、どれくらいの費用が
かかるようなものなのかという
簡単なお見積もりをさせていただきます。

という説明がされた。

 

なんか怪しそうな雰囲気はあったが、
(ま〜いいタイミングかな、話だけ聞いてみるか)

そう思ってこの日に会う約束としていた。

 

スーツ姿の二人は、
一人が20代後半の若い営業マン。

もう一人は50前の優しそうなおじさん。

 

「お忙しいところお時間とっていただきありがとうございます」
そう言いながら名刺交換をした。

するとそのおじさんは、私の名刺をみて
「先生、すごくいい名刺ですね」

そうすぐにほめてくれた。

人間ほめられると少し嬉しくなってしまう。

 

いただいた名刺を見ると、

このおじさんは、
中国地方の統括をしている人だった。

 

まだこの地域に来て間も無く・・・
なんとかっていろいろ理由は言っていたけど、

多分、新人教育とか自分の実績作りのためだと思う。

 

ま、それはどうでもいい。

そのおじさんは当院のホームページも
細かく見てくれていて、

「綺麗なホームページですね」とか
「ホームページの構成もわかりやすくて…」
と言った感じで褒めちぎられた。

 

さらに、、、
「院内がとて綺麗ですね〜」
「開業して10年には見えないです」
と、まぁ褒め倒しだ。

 

こんな感じで当院のことを褒めまくり、
そして世間話も含め、

最初の30分くらいは
全くエアコンの話しは出てこなかった。

 

その後、やっとエアコンの話し。

実際にエアコンの位置、
状態を細かく見ていろいろと提案してくれた。

 

その提案はとてもよく、
あとでその詳細を紙にまで書いてくれて、

書きながらも私の要望や現状を
確認しながら最適な提案をしてくれた。

 

「あ、まだ当社の話しをしていなかったですね」
そうちょっと白々しく会社の説明を始めた。

この会社は大きな会社で、
エアコンだけでなくコピー機や
セキュリティ関係のものも扱っていた。

 

その説明もわかりやすく、
いやらしさもなかった。

その後にちゃんとエアコンの話し。

 

エアコンの性能からメンテナンスや
保証の説明を受けた。

 

さらにこの会社は、

エアコンの位置を変えるなどの工事も
無料でしてくれるとのこと。

おそらく料金の中には入っているとは思うが、
そう言っていた。

 

ここまでの話しを聞く限りはすごくいい内容。

 

2基あるエアコンの位置を最適な位置に変え、
最新のエアコンを入れる。

 

最新のエアコンは人感センサーがついていて、
風が直接人に当たらないようにしたり、
壁に這わすように風を出すこともできる。

 

そして今までは2つのエアコンは
1つのリモンコンで操作するようになっていたが、
別々で動かすことができるようになる。

また、風の出口もそれぞれ個別で
動かせれるようになる。

 

さらに除菌できる装置を取り付ければ、
インフルエンザ、花粉、PM2.5までも除去できる。

メンテナンスもいい。

 

3ヶ月に一回の定期点検、
2年に一度の全部を分解するレベルでの内部洗浄、
トラブルや故障時に24時間365日受付対応のほか、
初期導入費用なしというプラン。

契約はリース。

 

しかし当院にある2基のエアコンは
もともとあったもあの。

 

というのも、、、
私がここのテナントに入る前はエステ。

その居抜き物件だったため、
エアコンもそのまま残っていたのだ。

 

しかも2年くらいしか使っていなかったので
超ラッキーって感じ。

でも逆にメンテナンス以外で
エアコンにお金を払ったことがなかった。

 

いくらいい提案といっても相場は知らないが、
すごく高いんだろうと思っていたし、

今までエアコンに毎月毎月支払いするという感覚がなかったので、
それが毎月1万円だとしてもどこか抵抗感があった。

 

おじさんは最後に費用の説明をしてくれた。
「毎月〇万円です」

そしてこう続けた。

「ですが、私もこの地域に来たばかりで…」

やっぱり実績作りだった。

 

だからこそどうしても導入してもらいたいのだろう。

「なので、20%引いて・・・」
「これでいかがでしょうか?」

相場と比べて高いか安いかの判断はできないが、
これまでの話しの内容からするとそんなもんだとは思う。

といってもかなり高い。

 

もちろん、すぐに答える必要はない。

だって、最初の電話では、
見積もりまでという話しだったから。

 

でもおじさんはあまり納得がいかなかったようで、
ぜひ契約してもらいたいみたいな感じだった。

でも、もう時間だ。

 

診療受付開始の5分前。

 

「先生、もう一度よく考え直して、
先生のご納得いただける金額を出しますので、
今日の診療後にもう一度だけ
ご提案させていただけませんか?」

とおじさんがいってきた。

 

私も暇ではない。

でも、どれくらい安くなるのかも
知りたかったので、承諾した。

 

その後、二人で当院へ再来。

結局さらに10%ほど安くしてくれていたかな。

 

でも私が「お願いします」と言わなかったので、
さらに食い下がる。

そして、ついにおじさんも本音が…。

 

「今日が締め日で…、実績を作りたくて…」

こっちからしたらそんなことはどうでもいい。

 

結局、自己中ってことでしょ?

それに共感する余地もない。

 

最終的にちゃんとお断りした。

 

押し売りとまでは言わないが、
この手の強い営業は、

もしかしたら気の弱い方なら
契約しているかもしれない。

 

もちろん内容はいいので
必要なものであればいいが、

そこまで必要でないなら
結果的に後悔することになる。

================

社長の日常は決断の連続だ。
必ずしも時間的猶予が十分にあるわけではない。

その中で、誰からも命じられず、
誰とも相談できないまま、
最適の意思決定をしなければならない。

================

LIXILグループ副社長の八木 洋介氏は
このように言っています。

私たちのような小さな院でも
同じようなことが言えます。

 

院長として、経営者として
最適な決断や判断をしなければ、
院は傾いてしまう。

 

私も昨日一つ、、、

「エアコンの入れ替えはこの業者からはしない」
そう判断したところだ。

 

黒川

 

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