From:黒川 純
@実家の居間より、、、
「川に釣りにでも行くか!」
そういって、実家のすぐそばを流れる川に
子供を誘って釣りに行くことにした。
私が子供のころは、
いつもこの川で遊んだ。
釣りも大好きでよくしたし、
泳いだり飛び込んだりもしていた。
でも最近は川で遊ぶ子供を
あまり見ない。
川で事故が起きることが多かったために
「川は危ない」ということが
よく言われるようになったためかもしれない。
ただルールさえ守れば
川で遊ぶのは楽しいし、
子供にとっても
五感刺激していい経験になる。
この川で釣れる魚は色々。
今の時期は釣れないが、
鮎や鰻もいる。
他にも鯉、鮒、ハエノコ(ハヤ)、
ナマズなどなど。
いろんな魚が釣れる。
この日はハエノコを
釣りに行くことにした。
ハエノコというのは、
確か「オイカワ」とも言われている。
おそらく淡水魚の中で、
魚といえばこのハエノコが
ダントツで多いと思う。
川をのぞいて…
「あ、魚がいっぱい泳いでる!」
ってやつの9割以上は
ハエノコといってもいいくらいだ。
このハエノコを釣るのは
いたってシンプルだ。
延べ竿にカガシラという
仕掛けをつけて投げるだけ。
カガシラというのは
「毛針」とも言われていて、
川によく飛んでいる虫を
イメージした針のことだ。
これが一つの仕掛けに4〜7個付いていて、
丸いチョコボールくらいの大きさの
ウキが一つ付いているだけだ。
これをハエノコは
虫と勘違いして食べるのだ。
さて、子供に釣り方を
教えなければならない。
といっても、
竿を振って仕掛けを投げればいいだけ。
これをハエノコが食うまで
何度も繰り返すだけ。
”あたり”は手に
「ビクビクッ」ていうのが伝わるから、
それと同時に竿をあげれば釣れる。
この釣りは、すごくシンプル。
だから誰でもできる。
ただ、やっぱり誰かに何かを
教えるというのは難しい。
特に子供には苦労する。
竿の振り方一つとっても
子供はなかなかうまくいかない。
最初は、一緒に何回か竿を振ってやって、
徐々にその手助けを少なくしてやった。
すると20回くらい投げたころから、
うまく振れるようになってきた。
そしてその後も自分で
何度も振っているうちに、
かなりうまく振れるように
なっていたのだ。
でも、残念ながら子供にハエノコを
釣らせてやることはできなかった。
これがちょっと心残りだ。
そのあと私もしたが
結局二匹しか釣れなかった。
誰かに感覚的要素の強い技術を
教えるというのは難しいものだ。
特に私たちのような指先の感覚や
診察中の違和感などというのは、
なかなか伝えようと思っても
言語化できるようなことではない。
これがいわゆる
”経験”というものかもしれない。
つまり、、、
大方の理論や知識をつけた後は、
必ず何度も何度も練習しなければならないのだ。
そして”経験”を積むことで
その感覚をつかんでいくのだ。
さて、先生は学ぶことだけで
満足してないだろうか?
もしかしたら知識や技術を
”知った”だけで満足していないだろうか?
知るだけでは、成長はしない。
知って、実践して、経験して、
成長していくのだ。
黒川
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