From:黒川 純
@診察室より、、、
あ、娘から電話だ。
パソコンの手を止めて電話に出ると、
鼓膜が破れるほどの声のデカさで
「パパ〜早く帰って来て!」
音量調節のきかない娘の声。
「なんで〜?」
私がそう聞くと、、、
「早く帰って来て欲しいから」
ん〜理由になってない。
「じゃ、できるだけ早く帰るわ」
そういって電話を切った。
今日は土曜日。
すでに院の受付は終了して
片付けも終わったから
すぐにでも帰れるのだが、
他にも色々とやることはある。
それから20分ぐらい仕事をしたところで
ちょうどキリが良かったので、
パソコンの電源を落として
院の鍵を閉めて帰ることにした。
自宅に帰り玄関を開け中に入ると、
リビングの扉の取っ手部分に
何かの袋が引っ掛けてある。
パッと見た感じはゴミ袋だ。
いや、なぜかそのゴミ袋には
メモ用紙が2枚くっつけてあるではないか。
その袋を手に取り、
メモ用紙を見てみると、
そこには、、、
「父の日 いつもありがとう」
娘
「父の日だね!ありがとう」
息子
そう書いてあった。
「あ〜今日は父の日か…」
「ん?今日は父の日か???」
そんな疑問を持ちつつ、
その袋を手にとってリビングに入ると、
「おかえり〜」
音量調節の効かない娘が
すぐに迎えてくれた。
「ただいま〜」
と、すかさず、、、
「パパ〜、それ父の日のプレゼント!」
そう嬉しそうに言った。
「ありがと!」
中身をみると袋の中には
ポテトチップスと
ハバネロの辛いスナック菓子、
それから柿ピーが入っている。
娘は私の好きなお菓子を
よく知っている。
というか理解している。
ポテトチップスは以前から
私もよく「好きだ」と言っていたので
知っていたかもしれないが、
他のお菓子については
一度も好きなことを話したことはない。
なのに私の好きなお菓子を
ドンピシャで買って来てくれていたのだ。
と、私も喜んでいると妻が、、、
「え?父の日って来週じゃない?」
そう言ってすぐに
Google先生に聞いていた。
すると、、、
「やっぱり父の日って来週だよ!」
そう、娘は父の日を
1週間間違えていたのだ。
でも娘は、
「少し早い父の日なんじゃ〜」
と言って笑ってごまかしていた。
私は父の日に何かをしてくれた
子供たちの気持ちが嬉しかったし、
間違ったこともなんか
ほっこりした気持ちになった。
大人でも時々間違えることはある。
患者さんの名前とか、
患者さんの趣味やスポーツのことなど
他の患者さんと
間違えてしまうことがある。
先生も1度や2度は
あるんじゃないでしょうか?
注意していても、
人間だから間違えることもある。
でも、施術家として絶対間違えては
いけないことってあるんですね。
それは、、、
【施術部位を間違える】こと。
「間違えるわけないじゃん!」
そう思うかもしれませんが…
先生は右と左を間違えたり、
そもそも施術部位を間違えたり、
施術部位に関連する既往歴を
忘れていたことはないですか?
私は修行時代、何度かある。
でも、これは施術家として
絶対にあってはならないことだと思う。
例えば、医師が手術するのに
左右を間違えたらどうなるだろうか?
医師が薬の処方箋を間違えたら
どうなるだろうか?
つまり、私たちもそれぐらいの
意識や責任を持って
患者さんを施術すべき
なんじゃないかなって思うんですね。
その緊張感や真剣さ、
そして患者さんへの熱い想いこそが
最大で最高のマーケティングなんですね。
患者さんが少ない
リピートしない
売上が上がらない
その最大の原因は
そういうことかもしれませんよ。
黒川
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