アイソメトリックトレーニングの特性

 

From:黒川 純

@診察室より、、、

 

患者さんにトレーニングの指導や
アドバイスをすることはありませんか?

 

毎日ではないかもしれないですが、
時々そんな話しを
患者さんとすることもあると思います。

 

そんなとき、

これからお伝えする内容は
役に立ちます。

 

様々なトレーニング理論や
トレーニング方法はありますが、

今からお伝えするのは
アイソメトリックトレーニングの話しです。

 

では、

ちょっと勉強していきましょう。

 

アイソメトリックとは、
筋の起始と停止の長さが

変わらずに筋収縮が
起こっている状態で、

関節運動は起こらない
筋収縮様式を言います。

 

関節運動にて疼痛が出現する場合に
このトレーニングは有効で、

また筋力増強効果も
高いとされています。

 

一方で持久力向上には
あまり効果がなく、

さらにトレーニングを行った
関節角度以外での筋力増強効果は
少ないとされているため、
(関節角度特異性)

運動学習の効果は
ほとんど期待できません。

 

少し詳しく
説明しておきますね。

 

各筋長によるアイソメトリック
トレーニング効果には違いがあって、

筋力は、アイソメトリック
トレーニングを行った際の

関節角度(筋長)もしくは
それに近い角度で
増加します(関節角度特異性)。

 

これはアイソメトリック
トレーニングの特徴の一つです。

 

関節角度特異性が生じる
一般的な理由は、

トレーニングした角度で
筋線維の動員が増加することや、

トレーニングした角度で
拮抗筋の抑制が生じることなども
考えられています。

 

関節角度特異性は
関節によっても若干程度が違います。

 

例えば肘関節では、屈曲90°で屈筋群の
アイソメトリックトレーニングにより、

トレーニングした角度の前後20°ではあるが
有意に筋力が向上した
(Knapik,Mawdsley,and Ramos 1983)

 

同様に肘関節屈曲80°では、
トレーニングした角度以外でも
広い範囲でトレーニング効果がみられた。

 

しかし、肘関節屈曲25°
さらに120°でのトレーニングでは、

ほかの関節角度で有意な
筋力の増加はみられなかった
(Theqaut Mathieu,Van Hoeke,and Martin 1988)

 

また、足関節0°(中間位)で
底屈のアイソメトリックトレーニングを行ったところ、

トレーニング角度及びその前後わずか5°に
有意な筋力の向上が生じた
(Kitai and Sale 1989)

 

さらに、膝関節屈曲135°で
伸筋群のトレーニングを行うと

トレーニング角度の前後30°で
筋力の向上がみられ、
(Weir and Housh 1994;Weir et al.1995)

膝関節屈曲65°のトレーニングによって
75°と55°で筋力が有意に向上した。
(Maffiuletti and Martin 2001)

 

このように、様々な報告があって

筋が短縮位もしくは
伸張位でのアイソメトリックトレーニングでは、

行った関節角度以外での
筋力向上はほとんど期待できない
という報告があります。

 

でも中間位での
アイソメトリックトレーニングでは

広い関節角度で筋力の向上が
期待できるようです。

 

さらに各筋長による
アイソメトリックトレーニングのメリット、

デメリットについてもお伝えしておきます。

 

短縮域での
アイソメトリックトレーニングは、

筋力・筋持久力の
改善につながります。

 

短縮域でのアイソメトリック
トレーニングでは、

休息時間において
筋を短縮域から
開放することにより、

一気に血流が確保され、
酸素供給とともに
乳酸の回収も行われ、

さらには毛細血管の新生も起こり、
解糖能も向上します。

 

これらのことから
筋力・筋持久力の向上が
期待できると思われます。

 

しかし伸張域での
アイソメトリックトレーニングでは

休息時間においても
短縮域でのそれと比べ、

さほど血流量の変化は
みられないため、

筋持久力の向上には
期待があまりできません。

 

また、伸張域での
アイソメトリックトレーニングは、

クロスブリッジの形成が
少ない状態での筋収縮であるため、

筋損傷の可能性が高く
注意が必要でとなります。

 

さらに2関節筋に
多いことなんですが、

伸張域でのトレーニングは
主関節以外の関節が動きやすいために

代償運動が出てしまうので
注意が必要です。

 

中間域は、

トレーニング肢位及び
各関節によって若干異なりますが

スティッキングポイント
(その動作範囲の中で最大負荷を受けている位置)
にあたります。

 

アイソメトリックトレーニングでは
このスティッキングポイントの強化に
非常に良い効果があり、

動作遂行において重要でとなります。

 

今日はアイソメトリック
トレーニングについてお話ししました。

先生も少し参考にしてみてください。

 

黒川

 

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