アイシングはどうするのか?

 

From:黒川 純

診察室より、、、

 

捻挫、肉離れなど
急性外傷の初期の処置では
アイシングが多用されます。

 

先生もアイシングは
したことがありますよね。

 

ただ、アイシングを行う際には、
いくつか注意することがあります。

 

例えば、アイシングの時間。

 

様々な論文はありますが、
どれも具体的な時間を
示したものはありません。

 

ですが、おおよそ15~30分ほど
行うのが一般的です。

 

また、アイシングをする際に
どんな素材を使うといいのか?

 

これも賛否あります。

 

治療院の多くは、
保冷剤をタオルに
くるんで当てたり、

氷嚢を使っている
かもしれません。

 

でも、残念ながら
それらではアイシングの
効果はほぼありません。

 

物理?の領域になるので、
超簡単にお伝えしますが、

保冷材は人体に当てても、
人体の熱を奪ってはくれません。

 

さらに凍傷の危険性を考えて、
保冷材にタオルを巻いて
使用する場合もあるかと思いますが、

タオルが断熱材の役目となり、
熱伝導率が低下するため

そもそも患部を効率的に
冷却することはできません。

 

氷嚢も同じです。

 

氷嚢の場合は、
水漏れを防ぐために

氷嚢の内側はゴム素材を
利用されている
場合がほとんどです。

 

ゴムは熱伝導率が悪いので、
これもまた患部を
冷却するには適していません。

 

では、いったい何で
冷やせばいいのでしょうか?

 

そうです。

 

氷です。

 

氷をナイロン袋に適量入れ、
同量の水を入れる。

 

そして空気を抜いて
口を縛れば、

いわゆるアイスパックの
出来上がりです。

 

このアイスパックが
患部の冷却にはベストです。

 

ちなみにあまりにも
長くアイシングをすると
凍傷を起こしてしまう、

そういわれる方も
おられますが、

氷で作ったアイスパックで
凍傷は起こりません。

 

なぜなら、
凍傷は氷点下以下の寒冷に
長時間さらされた時や

マイナス20度以下に
なった場合に起こるからです。

 

氷は0度で凍ったり
溶けたりしますので、

氷を当てたところで
凍傷になる可能性は
限りなく低いのです。

 

ただ、あまりにも
長時間行ったり、

皮膚病変がある場合、
DMの患者さんなどに行う場合は
注意が必要です。

 

さて、まとめておきます。

 

アイシングは氷と同量の水を
ナイロン袋に入れて、

空気を抜いて口を縛ったものを
患部に直接当てる。

 

このアイスパックが
患部の冷却には
最も適しています。

 

そもそも冷却自体も
賛否問われていますが、

冷却の生理学機序や
急性炎症時の組織変化など

まだまだ考える余地は
十分にありそうですね。

 

では、また。

 

黒川

 

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