From：黒川 純

診察室より、、、

 

昨日、庭先で子供と
キャッチボールを
していたときのこと。

 

「お、うまくなったな！」

うちの長男は小学校1年生。

 

まだまだ幼いけど
いっちょ前に野球を習ってる。

ちなみに私は
野球ができない。

 

というのも…

私は左利き。

だから当たり前だけど、
ボールを左手で投げる。

 

ということは、

普通なら右で
ボールを取るはず。

 

がしかし、

私は左でしかボールを
キャッチすることができない。

だから野球ができないのだ。

 

なんでこうなったかは
わからないけど

今さら右でボールを
取れるようになる練習を
する気にもならない。

 

でもグローブを使わないのであれば、
キャッチボールぐらいはできる。

 

昨日は腰痛のセミナーを終え、
自宅に帰ったのは17時ごろ。

まだ外は明るく、
しかも暖かい。

 

自宅に帰って息子に
「今日は外で遊んだか？」

そう聞くと、

ゲームをしながら、
首を振るだけ…。

 

これじゃいかんな…

そう思って息子に
「よし！外でキャッチボールしようぜ！」

私が勢いよく言うと
息子は嬉しそうに、

「しょうがね～な～、パパに付き合ってやるか。」

クソ生意気だ。

 

ま～いい。

 

これで子供とコミュニケーションも取れるし、
何より子供の運動にもなる。

「パパ、この前な…」

「野球のコーチにキャッチボールうまくなったなって褒められたんよ！」

そう言いながら、
外に出る準備をする息子に

「そっか～、よかったな～！」

子供が褒められたことを
口にするのはそう多くないせいか、
私も嬉しかった。

 

外に出て、

まず子供が私に
ボールを投げた。

 

確かに前よりも
いいボールを投げる。

コントロール、スピード、
今までとは明らかに違った。

「ホンマじゃ！うまくなったな！」

そう息子を褒めると、
息子も得意げな顔をしていた。

 

私がボールを投げ返すと…

今までは10球中、
1球くらいしか取れなかった息子が

なんとばっちり私の球を
グローブで受け止めたのだ。

 

「お、ホンマにうまくなったじゃん！」

息子はにやけながら
さらに得意げな顔をしていた。

息子に限らず、
褒められると人は嬉しい。

 

いろいろ注意されたり、
怒られることもあるけど

やっぱり褒められると
嬉しいものだ。

 

先生は患者さんを
褒めることはあるだろうか？

 

先生の指示通りに
通院してくれていること、

先生の指示通りに
運動をしてくれていること、

他にもいろいろあると思う。

 

それは当然のことかも
しれないけど、

ちゃんと先生の指示に
従ってくれているわけだから、

たまには患者さんを
褒めることも大切だと思う。

 

そして当然と思っていることは、
実は当然ではないことも多い。

私もよく反省する。

 

仕事を終えて自宅に帰ると、
いつも晩御飯がちゃんと用意されている。

洗濯物は嫁が
全部してくれている。

子供の教育も
嫁がしてくれている。

習い事の送り迎えも
嫁がしてくれている。

嫁には本当に
頭が上がらない。

感謝しかない。

 

もちろん、

これが当然のこととは
思ってはいないのだが、

小っ恥ずかしくて
感謝の言葉を
ちゃんと言えない。

ま～情けない。

 

先生もそんなことはないだろうか？

当然と思っていることは
実は当然ではないことがたくさんある。

そこに感謝の気持ちを
忘れてはならない。

 

そして、できる限り
感謝の気持ちを
ちゃんと伝えるべきだ。

 

私も今日は自宅に帰ったら、
嫁に「いつもありがとう」と言う予定だ。

 

黒川